バリュー・ベースド・ビディングとスマートビディングは、導入以来大きく進化してきた強力なツールです。これらの入札戦略により、Googleは各オークションで望ましいビジネス成果を達成することを目標に入札額を自動で設定します。
例えば、TROAS(価値ベースの入札戦略)を利用する場合、望ましい広告費用対効果(ROAS)を設定し、Googleは30日間でその数値の達成を目指します。
この動画では、Taylor Mathauerと私が、どのようにしてバリュー・ベースド・ビディングを活用し、クライアントの高品質なリードを獲得したかを共有しています。
学べる内容: - なぜバリュー・ベースド・ビディングを選択したのか - バリュー・ベースド・ビディングの成功事例 - スマートビディングの現状とバリュー・ベースド・ビディングの限界 - バリュー・ベースド・ビディングがうまく機能しなかったケース - バリュー・ベースド・ビディングを利用するための要件 - バリュー・ベースド・ビディングが適切なタイミング - バリュー・ベースド・ビディングで成果を追跡する方法
スマートビディングの現状を理解しましょう
一部のマーケターは、スマートビディングをパフォーマンスが低迷しているキャンペーンの即効性のある解決策やハックと捉えてしまいがちです。しかし実際には、スマートビディングはすでに良好なパフォーマンスを上げているキャンペーンに実装することで、最も効果を発揮します。
スマートビディングは、入札やターゲティングをより精緻に最適化することで、キャンペーンを「良」から「優」へと引き上げることができます。
スマートビディングの課題の一つは、入札プロセスを駆動する基礎データやアルゴリズムをしっかり理解する必要がある点です。スマートビディングで成果を出すには、自動化と人間の専門知識のバランスを取ることが求められます。
最良の結果は、データドリブンな入札戦略と人間のインサイトを組み合わせることで得られることが多いです。
バリュー・ベースド・ビディングの4つの限界
限界1:マイクロコンバージョンは下流の有意義なアクションにつながらないことが多い
コンバージョンボリュームが不足してバリュー・ベースド・ビディングモデルに切り替えられない場合、Google広告からのトラフィックの質を高める手段としてマイクロコンバージョンが検討されてきました。ユーザーの高い意図を示すエンゲージメント系のコンバージョンアクションに注力することで、フォーム送信やMQL、SQLといった下流のコンバージョンアクションの増加が期待されていました。
しかし、実際にはエンゲージメント系のコンバージョンアクションは増加したものの、下流のコンバージョンアクションには相応の増加が見られませんでした。
限界2:コンバージョンデータが少ないとバリュー・ベースド・ビディングの信頼性が低下する
バリュー・ベースド・ビディングを導入する際、コンバージョンデータが限られていると運用が難しくなります。なぜなら、Max ConversionsやtCPAのように、Googleがクエリ時点でユーザーのコンバージョン確率のみを計算すればよい場合と異なり、tROASではさらにコンバージョンの価値を計算する必要があるからです。
そのため、この戦略を成功させるには十分なコンバージョンデータが不可欠です。
限界3:多様な地域やキーワードを含む大規模ポートフォリオではシグナルの一貫性が損なわれる
地域やキーワードが大きく異なる大規模なポートフォリオで運用する場合、入札戦略に課題が生じます。Googleは各オークションの入札額を決定するために多くのコンテキストシグナルを利用しますが、ポートフォリオ内で地域やキーワードが大きく異なると、Googleが入札判断に使うシグナルもキャンペーンごとに異なってしまいます。
これによりポートフォリオ全体のパフォーマンスが低下する可能性があるため、ポートフォリオビディングを実施する際はこの点を考慮する必要があります。
限界4:入札戦略の頻繁な調整はパフォーマンスを乱す
入札戦略は新たなパフォーマンス目標に適応するための時間が必要であり、あまり頻繁または急激に調整すべきではありません。バリュー・ベースド・ビディングやスマートビディング戦略へ切り替えるとパフォーマンスが変動することがあるため、最良の結果を得るには忍耐が必要です。
バリュー・ベースド・ビディングを利用するための要件は?
GCLIDをCRMに渡し、CRM内の各マイルストーンまで連携するか、または拡張コンバージョンを設定する必要があります。これにより、CRMからGoogle広告へ渡されるデータが、特定の広告クリックと紐づけられるようになります。
通常、バリュー・ベースド・ビディングを利用するには、最適化対象の特定のコンバージョンアクションについて、入札戦略を設定するレベルで過去30日間に45件のコンバージョンがあることが望ましいです。Googleが入札最適化を効果的に行うためには、tCPAやMax Conversionsよりも多くのデータが必要です。
バリュー・ベースド・ビディングで成果を追跡する方法
バリュー・ベースド・ビディングは、クライアントの収益最大化と効率向上に効果的です。そのためには、MQLやSQLなど、ターゲットとするコンバージョンアクションの改善に注力しましょう。バリュー・ベースド・ビディングへの切り替え前に、クライアントと期待値や目標について十分に話し合うことが重要です。
リード数は当初減少する場合がありますが、リードの質が向上し、クライアントの収益増加につながります。収益性の低いリードを除外することで、マーケティング活動がより高い収益を生み出し、より良い成果をもたらします。

キャンペーンのコンバージョンアクションをシフトする
Pixelベースのコンバージョン計測からCRMインポートによるコンバージョンアクションへの切り替えは、段階的に進めることが重要です。WebMechanixでは、バリュー・ベースド・ビディングへの移行を以下のようなステップで進めています。
- Pixelで計測した標準フォーム送信コンバージョン
- Pixelで計測した有資格フォーム送信コンバージョン
- CRMインポートによるMQLコンバージョン
- CRMインポートによるSQLコンバージョン
- CRMインポートによる成約(Closed Deal)コンバージョン
実際に最適化できるファネルステージは、各コンバージョンアクションのボリュームやコンバージョンまでの所要時間に依存します。Googleの最大コンバージョンウィンドウは90日間であるため、クライアントの営業サイクルが長い場合は、広告クリックから90日以内に発生するコンバージョンアクションのみ最適化対象となります。
新しいコンバージョンアクションを設定する際は、必ずセカンダリーコンバージョンアクションとして追加してください。プライマリーコンバージョンアクションとして設定すると、Googleがコンバージョン列やスマートビディング戦略に含めてしまいます。これにより、コンバージョンの過剰カウントや既存の入札戦略のバランスが崩れる恐れがあります。
すでにフォーム送信を計測している状態で、MQLやSQLのコンバージョンアクションを追加し、1人のユーザーが各ステージに到達した場合、Googleはその1ユーザーに対して3件のコンバージョンとしてカウントします。
バリュー・ベースド・ビディング利用中もキャンペーンを維持・改善する
バリュー・ベースド・ビディングを導入した後も、クライアントの期待に応えるためにキャンペーンの最適化は必要です。クライアントは効率の向上だけでなく、月次・四半期ごとの安定したボリューム増加も求めています。そのため、クリック率、平均クリック単価、フォーム送信率などフロントエンドの指標改善に引き続き注力することが重要です。
これらの主要指標を継続的に改善することで、キャンペーンの効率化だけでなく、期待される成果の成長も実現できます。
クライアントのオンボーディング時に、バリュー・ベースド・ビディング自体はうまく導入されていたものの、成果のボリュームに不満を持つケースに遭遇したことがあります。このケースでは、前任の代理店がVBBを導入し、マーケティング有資格リード(MQL)のみを主要コンバージョンアクションとして重視し、フォーム送信率のモニタリングを怠っていました。
幸いにも、カスタム列の設定やコンバージョン率最適化テストを実施し、フォーム送信率を改善することで、クライアントの懸念を迅速に解消し、より良い成果を達成できました。

バリュー・ベースド・ビディングを導入すると、平均クリック単価(Avg. CPC)が急上昇するケースがよく見られます。これは、VBBでは最適化対象の下流アクションにコンバージョンしやすいクエリで広告を表示するために、より高い入札額を支払うことが多くなるためです。
VBB戦略を利用する際、Avg. CPCの上昇は一般的ですが、私はVBBを使いながらクリック単価を下げることにも成功しています。各オークションのクリック単価と広告ランクは、入札額と品質スコアの2つの要素で決まります。入札額の個別設定はコントロールできなくなりますが、品質スコアを向上させることで平均クリック単価を下げることが可能です。

品質スコアの向上に注力することで、VBBの費用対効果を最適化し、より良い成果を得ることができます。
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